酒のおはなし No.005 [2019.2.8]

日本酒の楽しみ方


皆さまこんにちは!! 銀座君嶋屋スタッフの坂本と申します。
お家でも楽しめる日本酒の自家熟成について考えてみたいと思います。
その前に手短ではありますが、私がお酒業界に足を踏み入れた理由を書いてみます。 日本酒の美味しさに目覚めたのは15年位前でしょうか、当時は学生でした。その頃から日本酒が大好きで色々な酒屋さんに足を運んではお酒を購入していました。君嶋屋本店にも何度も訪れてました、とある時に求人募集を行なっており、この機会を逃すべからずと思い、面接そして入社に至ります。
日本酒
さて、そろそろ本題の方に話を移しましょうか。
ここ最近は昔と比べて熟成酒の奥深さにハマる飲み手の方が増えています。 各蔵元様が様々なタイプの熟成酒を発売しているのを目にします。高精米火入れ酒を氷温熟成した物、生酒を瓶詰した後に冷蔵貯蔵した物、サーマルタンクでお酒を囲って熟成させたのちに瓶に詰めた物、「達磨正宗」で有名な白木恒助商店が醸す古典的古酒など。他にも熟成酒パターンの例を挙げればキリがありません。 火入れタイプの熟成酒も勿論素晴らしいですが、個人的には生の熟成酒が面白いと思います。生酒はお酒の中に含まれる酵素や酵母が生きており、熟成した時に味わいの変化が顕著に表れます。悪い方向に転がる事もあれば、驚く程化ける場合もあります。 以前、自宅で香川県の銘酒「悦凱陣」の生原酒を開栓後1年半くらい常温自家熟成させた時は泣ける美味しさでした。夏場の40度近い過酷な環境を乗り越えて四季を過ごしたお酒をいただいた時は感謝の気持ちに溢れました。よくここまで成長してくれた、ありがとうと。
ブドウ品種
ご家庭で生熟成するに当たっていくつかポイントがあります。私のこれまでの経験を元に重要点を述べていきます。あくまでも個人的見解となります、ご了承下さい。
 ・アルコール度数は高い方がヘタリにくい。
 ・お酒の骨格を支える酸がしっかりとしている。
 ・麹の造りがしっかりしており、燗酒にしても崩れない酒質。
 ・カプロン酸エチルを高生成する酵母は熟成に不向きなので控える。
 ・原料米は山田錦、雄町、亀の尾などがおすすめ。
 ・冷蔵生熟成は味が乗りにくい為、生ヒネ香が先行して香味のバランスが崩れやすい。
 ・直射日光、振動は避ける。
とりあえず要点としてはこの様な感じになります。お酒も生きていますから我々が完全に把握して育てる事は難しいです。熟成が失敗してお酒がヘタる場合もあります。その様な時はフレッシュなお酒を少し足してブレンドすれば全体に張りが出ます。 また、ぬるめの燗をつけて平盃(大ぶりサイズなら尚良い)で飲めば生ヒネ香もそこまでに気になりません。
このコラムは、10年勤めた横浜君嶋屋を2018年12月で退社しました坂本氏に
あふれるお酒への想いを寄稿いただいたものです。